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★大学院:草山太一先生 講演 「プラナリアの心理学」 教室決定しました

2010.1.22

関西学院大学大学院文学研究科組織的な大学院教育改革推進プログラム
「国際化社会に貢献する心理科学実践家の養成」の一環として、下記のプログラムを実施しました。

 テーマ:「プラナリアの心理学」
 日 時:2010年2月25日(木)13:30-15:00
 場 所:F号館307号教室
 講 師:帝京大学文学部心理学科 専任講師 草山太一先生

 内 容:演習室での授業ということで、聴講者はテーマに関心のある大学院生7名(進学予定者1名を含む)と教員2名でした。
 草山先生は、カラスやニホンザルの鏡映像自己認知なども研究されていますが、今回は扁形動物のプラナリア(ウズムシ)の心理学研究について、お話しいただきました。
授業内容は、以下の通りでした。

  1. プラナリアとは何か?(プラナリアの名前の由来、生態、生理、再生)
  2. プラナリアの心理学研究(60年代を中心とした学習に関する実験、特に切断再生後の記憶保持と記憶の移動について、実験者の観察バイアス)
  3. 草山先生のプラナリア研究(薬物投与法、強化効果)
  4. プラナリア採取法と飼育法

 プラナリアは8つに分断されても各々が個体として再生可能で、頭部を切ったり他個体から頭部を移植すると2頭になるなどの驚異的な再生能力があることを、愉快に説明いただきました。また、「地球上で最初に脳を持った動物」であり、その心理学研究の意義が大きいこと熱く語られました。プラナリア採取の苦労や、せっかく採取したプラナリアが消えてなくなった(温度が上がったり、振動を加えると溶けてなくなる)というエピソードを交えて話され、教室には驚きの声と笑い声がしばしばあがりました。プラナリアは事故さえなければ永遠に生き続ける不死の生物だということです。

 草山先生から貴重なお話をうかがった大学院生たちも、きっと「プラナリアのようにたくましい心理科学実践家」になることでしょう。

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