HOME > トピックス > 3月24日 李光五先生 学術講演会 「ハングル表記漢字熟語の認知」

3月24日 李光五先生 学術講演会 「ハングル表記漢字熟語の認知」

2007.3.18

「魅力ある大学院教育」イニシアティブ主催の学術講演会を開催します。
講演は日本語で行われます。参加費は無料、事前申し込みは不要です。

タイトル:「ハングル表記漢字熟語の認知」
日 時:3月24日(土) 10:30~12:00
場 所:関西学院大学上ケ原キャンパス 図書館ホール
講 師:李 光五 先生(韓国嶺南大学校文科大学心理学科教授)
司 会:浮田 潤(関西学院大学文学部総合心理科学科教授)
概 要:韓国語の語彙の約70%は漢字熟語で、そのテキスト中での出現率は50%を超えています。但し、漢字熟語の表記はほとんどハングルで行われています。このような状況は日本や中国と面白い対比を生じさせます。日本と中国では表記に漢字を用いるので、漢字熟語の形態素は視覚的に同定されやすいのですが、その音韻的コードの生成は容易ではありません。一方、韓国においては、ハングルが表記に用いられるので、漢字熟語の形態素は視覚的に曖昧になります(同じハングル音節が多数の漢字に対応しているため)が、その音韻的コードの生成は容易になります。プライミング法を用いた実験研究によると、韓国語では形態素の反復による促進効果は現れません。例えば、プライムの「山村」はターゲットの「山陰」の処理に影響を及ぼしません。これは、日本語や中国語さらには英語で得られた結果と異なっています。本講演では、韓国語の漢字熟語処理に関する様々な研究を概観し、諸言語との比較を試みます。その上で、形態素処理の普遍性と言語依存性に関して考察を行います。

 李光五先生は1979年にソウル大学をご卒業後、ソウル大学大学院を経て、1993年に北海道大学で博士(行動学)の学位を取得されました。言語、記憶、認知に関する実験心理学がご専門です。

PAGETOP