7月21日 大学院GP:友永雅己先生講演会「森のこころ、海のこころ ─こころの進化における2つの制約─」
2011.6.22
※このプログラムは終了しました
組織的な大学院教育改革推進プログラムの一環として、下記の講演会を行います。どなたでも参加できます。参加無料、予約不要です。
記
講演者:友永雅己先生
(京都大学霊長類研究所 行動神経研究部門・思考言語分野准教授)
タイトル:森のこころ、海のこころ ─こころの進化における2つの制約─
日 時:7月21日(木) 15:00-16:30
場 所:大学図書館ホール
※講演会後、大学院特別ゼミが行われますが。
こちらはゼミ生のみを対象としております。それ以外の方は参加できません。ご了承ください。
以上
チンパンジー(森のこころ)およびイルカ(海のこころ)の認知について、比較認知科学の観点からお話しいただいた。講演では、霊長類研究所の紹介、チンパンジーの生態、そして研究の紹介が行われた。研究では、運動知覚や奥行き知覚、社会的認知といった研究をヒトとチンパンジーについて比較しながらご説明いただいた。続いて、霊長類研究所と名古屋港水族館で進めておられる共同研究についてご紹介いただいた。イルカにおけるトレーナーの注意の理解、トレーナーの識別といった研究についてお話された。
チンパンジーの認知からヒトの心の成り立ちを考えること、そして全く異なる環境で暮らすイルカの認知を知ることによってより広範な動物の心を知ることができるという可能性が示唆された。また動物達の行動の見せ方によって、動物の生態について誤った概念をもたらしてしまうとの注意を挙げられた。最後に設けられた質疑応答では講演内容に留まらず、活発な議論が交わされた。