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FAQ

関西学院大学文学部総合心理科学科の特徴を教えてください。

 今日、心理学ブームというべき時代を迎えていますが、第二次大戦前から心理学研究室を有していた大学は、国公私立を含めてわずか15に過ぎません。本学の心理学研究室は私学の中では最古の伝統をもち、1923年にドイツから心理学実験機器一式を購入して以来、基礎心理学の研究教育活動を行ってきました。2009年には、発達心理学と心理アセスメント研究を中心に教育研究活動を行っていた教育心理学専修と合併し、総合心理科学科心理科学専修となりました。文学部内の1つの学科(1専修)ですが、入学定員175名で専任教員14名・任期制助手2名という学部規模の組織です。
 先端機器を駆使した実験や実習を数多く実施し、実証主義に根ざした科学的な観点を基盤として、人間理解へといたるさまざまな研究を進めています。学生には、さまざまな心理学領域を幅広く学び、自分の興味や目標に合わせて、それぞれの専門性を実証的に高めていくような教育を提供しています。また、大学院生の研究を強く奨励援助しており、特に国際学会への発表を経済面・語学教育面などでサポートし、国際的に活躍できる専門家養成を行っています。

入学前、高校時代にとくに勉強しておくべき科目とその理由を教えてください。

 数学の成績は良くなくても構いませんが、数学に対する拒否感を持たないようにしてください(心理学では、データ処理において統計計算を行います)。英文の専門教科書や論文を読むことが授業や卒論研究において求められますので、英語の読解力も必要です。生物も履修しておくほうが望ましいです(ヒトも生物の1つの種ですし、心理学では脳を含む身体の生理学の知識も学びます)。

高校生向けの心理学入門書を紹介してください。

 こちらのページに、心理学を志す初学者の皆さんに是非読んでいただきたい書籍リストをまとめています。

臨床心理学を勉強したいのですが。

 関西学院大学総合心理科学科では、アメリカなど心理学の先進諸国で採用されている「科学者=実践家モデル」の立場で臨床心理学を捉えています。「科学者=実践家モデル」とは、臨床心理学の実践家は科学者であるべきだという考え方で、データに基づいて臨床心理学の実践を行います。心理学諸領域の基礎的な知見や理論を学び、研究計画法やデータ解析法などの知識と技術を習得した上で臨床実践に携わることにより、学校現場や家庭での諸問題や職場でのメンタルヘルス、障害者の社会適応などの問題に対して真に有効な臨床活動が可能になります。このため、臨床家になろうと考える学生はまず基礎心理学を学び、実験や実習を通じて実証的態度と技術を身につけることが重要です。また、最新の知識を入手するため英文論文を読むこともできなければなりません。さらに、近年ではネットいじめなどインターネットに関わる心の問題も見過ごせませんから、情報化社会と人間の関係もよく理解しておく必要があります。なお、臨床心理学は心理学の応用領域の一つに過ぎませんので、それ以外の多様な心理学にも興味・関心を持って欲しいと思います。

卒業後の進路について教えてください。

 金融・保険・製造業などをはじめとして、さまざまな業界・業種に進み、社会の第一線で多くの卒業生が活躍しています。教育界、公務員心理職など心理学を直接的に活かすことができる職にも多くの人材を輩出し、卒業生の一大ネットワークを築いています。
 また、より専門的な学問への関心から大学院を中心とした進学者も例年多数にのぼります。大学教員、研究所研究員など高度な学術的知識を活かすことのできるキャリア選択に挑戦する学生も少なくありません。
 最近は、心理学の知識や関心をもとに、看護・医療・福祉系の専門・専修学校などで技術を見につけ、そうした分野の専門職を目指す卒業生も見られます。

大学院進学について教えてください。

 大学院進学希望者数は年によって変動が少なからずありますが、卒業生の約1~2割です。旧帝国大学をはじめとする国立大学の大学院が定員を増やしているため、他大学大学院を志望する学生も増えています。
 公式の大学院進学指導説明会は学部全体として実施しているものだけですが、大学院の特別講義などを一部公開にして、大学院進学希望者が大学院レベルの専門的知識の一端に触れることができるようにしています。学生は3年生の秋頃からゼミの先輩である大学院生などから、大学院進学に関するさまざまな情報を入手しているようです。学科としてもそうした上下関係を重視しています。

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