片山 順一 教授
認知心理生理学、認知神経科学、心理工学
われわれは「変化」に対して非常に敏感です。変化に気づくためには、時々刻々と入力される環境からの情報と、それ以前の情報に基づく予測との比較照合が必要です。その結果ミスマッチが生じると注意が引き付けられ意識化されるのです。
しかし、ミスマッチが生じるまでの過程はわれわれの意識には上りません。そのため、このメカニズムを探るには前意識段階での情報処理過程を検討可能な指標が必要となります。頭皮上から記録される事象関連脳電位(ERP)を指標として、知覚、注意、情動、記憶といった認知過程の解明や認知機能を評価するための研究、さらに、これらの成果を実生活に応用するための心理工学研究を行っています。