中島 定彦 教授
学習心理学、行動分析学、動物心理学、ヒトと動物の関係学
パヴロフの犬の話はだれでも聞いたことがあるでしょう。ベルの音を鳴らして餌を与えるということを繰り返すと、そのうちベルの音だけで、犬は唾液を流すようになります。これが条件反射(古典的条件づけ)と呼ばれるものの一例です。古典的条件づけは、経験による行動変容の一種で、われわれ人間から無脊椎動物にいたるまでほとんど全ての動物が有している学習メカニズムです。このように人間を含めた多くの動物に共通する学習メカニズムを実験的に解明することが私の研究課題です。
われわれ人間を含めて、動物は環境から得た情報を処理する認知機能を有していますが、この認知機能がどのように進化してきたのか、現存の各動物種の認知機能はどのような特徴をもっているかを比較検討する「比較認知科学」も専門としています。また、ヒトと動物のさまざまな関係についても心理学の立場から研究しています。