私は、注意欠如・多動症（ADHD）の症状を有する成人の臨床心理学的特徴と介入法について研究をしています。ADHDはこれまで、主に子どもに見られる神経発達症の一つとして知られてきましたが、近年ではその症状が成人期まで持続するケースが多く報告されています。さらに、ADHD症状に起因するメンタルヘルスの不調を訴える成人が増えており、その適切な理解と支援の必要性が高まっています。ADHD症状を有する成人の臨床心理学的特徴を示し、その特徴に基づく有効かつ実行可能性の高い臨床心理学的介入法の研究を行うことで、ADHD症状を有する成人への科学的根拠に基づいた支援の実現に貢献できると考えています。