索引語一覧
「索引」にリストアップされた語の,書籍内容に合わせたミニ解説つき一覧です.キーワードを入力するとそれを含む語が一覧できます.ただし解説は本当に「ミニ」なので本格的には各種事典等(例えばこちら→)で調べることをお勧めします.
章/ページ | 索引語 | ミニ解説 |
---|---|---|
1-11 | アリストテレス | “Perì psychês (ペリ・プシュケース;プシュケーについて)”を著した古代ギリシャの哲学者 |
1-11 |
ヒューム |
“A treatise of human nature(『人間本性論』あるいは『人性論』)を著した18世紀イギリスの哲学者 |
1-12 | ヘルムホルツ (Helmholtz, von H.) |
色の知覚の3 原色説(ヤング-ヘルムホルツの理論)を提唱した生理学者 |
1-13 | 還元主義 | 複雑な全体を分解して個別の要素を調べることで全体を理解しようとする科学的手法 |
1-13 | ダーウィン (Darwin, C.) |
『種の起源』を著した19世紀イギリスの自然科学者 |
1-14 | 進化論 | 生物は自然淘汰により進化したものだとする理論 |
1-15 | ヴント (Wundt, W.) |
「心の科学」としての心理学を新しい学問分野として独立させた生理学者、哲学者、心理学者 |
1-15 | 近代心理学 | 近代以前の哲学的な心理学とは異なり,経験科学としての実証主義を標榜する心理学 |
1-15 | 比較心理学 | 人間以外の動物の行動や心理プロセスを研究することを通して,人間のそれに対する理解を深めようとするアプローチ |
1-16 | 感情の3次元説 | 人間の感情は「快-不快」「緊張-弛緩」「興奮-沈静」の3 次元で構成されているという説 |
1-16 | ゲシュタルト心理学 | ヴントの唱えた要素還元主義を否定し,心理現象を1つのまとまりとしてそのまま研究するべきだと主張する心理学 |
1-16 | 内観法 (introspective method) |
ヴントが用いた,心の中で起こっていることをその人自身で観察することによる心理測定技法 |
1-17 | ウェルトハイマー (Wertheimer, M.) |
「全体としてのまとまり」の重要性を視覚において実証したドイツの心理学者 |
1-17 | 行動主義 | 内的・心的状態に依拠せず,客観的に観察可能な行動を対象とした心理学研究をするべきという考え方 |
1-17 | 精神分析 | 精神世界は意識されているものだけで成り立っているわけではなく,意識の外部(無意識的なもの)があるとする考え方にもとづく心理療法 |
1-17 | フロイト (Freund, S.) |
意識の外部(無意識的なもの)があるとする考え方を主張したオーストリアの精神科医 |
1-17 | ワトソン (Watson, J. B.) |
あらゆる学習の基本は条件づけ(刺激(stimulus:S)-反応(response:R)の結びつき)からなると考えて,これを実証するために乳幼児の「行動」を対象とする研究を行なったアメリカの心理学者 |
1-19 | 社会心理学 | 個人の性質や遺伝的要因だけではなく,その個人が置かれた状況も反応(行動)に大きな影響をもたらすという観点から,そのメカニズムを解明しようとする心理学領域 |
1-19 | ミルグラム(Milgram, S.) | 閉鎖的な状況においては権威者の指示に容易に従い,残虐とも思える行為に着手してしまう人間の心理を,実験室実験によって検証したアメリカの社会心理学者 |
1-20 | ジンバルド(Zimbardo, P. G.) | 「ある役割を与えられるとそれに合わせて行動も変化する」という仮説を実証しようとする「スタンフォード模擬監獄実験」を実施したアメリカの社会心理学者 |
1-20 | 認知心理学 | 情報処理の観点から人間の認知活動を研究する心理学領域 |
1-21 | 社会的学習理論 (social learning theory) |
他者の行動の観察に基づく学習についての理論 |
1-21 | バンデューラ (Bandura, A.) |
学習において認知的要因を重視する社会的学習理論(social learning theory)を提唱したカナダ人心理学者 |
1-21 | ブルーナー (Bruner, J. S.) |
人間の主観的認知や欲求,経験によって知覚の内容が変化することがあるというニュールック心理学を提唱したアメリカの認知心理学者 |
1-22 | 元良勇次郎 | 日本に心理学を紹介した「日本最初の」心理学者 |
1-24 | 公認心理師 | 公認心理師法を根拠とする日本の心理職国家資格 |
2-25 | 概念 (concept) |
ある事物の概括的で大まかな意味内容.実際に直接観測できる事象だけではなく,直接観測することは不可能だが言葉としては存在するものも含まれる |
2-26 | 概念的定義 (conceptual definition) |
概念の意味を説明する言葉(文章) |
2-26 | 操作的定義 (operational definition) |
観察・測定する手続きによる概念の定義 |
2-26 | 定義 (definition) |
ある概念内容・語義や処理手続きをはっきりと定めること |
2-27, 4-57 | 妥当性 (validity) |
ある測定や検査が,その対象としている概念をきちんととらえうるものになっている,あるいは満足にそれを表現できている程度 |
2-27 4-60 |
信頼性 (reliability) |
ある測定や検査が信頼できる程度.例えば,同じ対象に同じ条件で同じ測定や検査を繰り返し実施した場合に,安定的に同様の結果が得られる程度 |
2-29 | 偶然誤差 (random error) |
測定のたびにランダムに生じる誤差 |
2-29 | 系統誤差 (systematic error) |
ある測定を同じ方法で行なうかぎりにおいて常に生じうる,一定の傾向をもった誤差 |
2-29 | 誤差 (error) |
真の値と測定値または近似値との差 |
2-30 | 因果 (causation) |
原因と結果 |
2-30 |
相関 (correlation) |
2つ以上の事物相互の関連性 |
3-33 | 共変 (covariance) |
個人内変化の間の関係 |
3-34 | 従属変数(dependent variable) | 結果にあたると考えられる変数 |
3-34 | 独立変数(independent variable) | 変数同士の因果関係が特定可能な,あるいはおそらくそうだろうと推測される場合に,原因だと考えられる変数 |
3-34 4-55 |
操作(manipulation) | 独立変数を組織的に変化させること |
3-34 80 |
変数 (variable) |
個人や状況によって値が変わりうるもののこと |
3-35 | 交絡 (confound) |
従属変数に影響をもつ変数として関心の対象としている独立変数と,そうではないが影響をもつ可能性のある剰余変数が存在すること |
3-35 | 剰余変数 | 従属変数になんらかの影響を及ぼすことが想定されるが,操作していない(できない)変数 |
3-36 | 統制 (control) |
剰余変数の効果が独立変数の効果と混同されないためにする種々の手立て |
3-37 | リサーチ・クエスチョン (RQ) |
研究課題に対するより具体的な問い |
3-42 | Google Scholar | 学術論文の検索サイト URL |
3-45 | J-STAGE | 総合学術電子ジャーナルサイト URL |
3-45 | メディカルオンライン | 医学文献検索サービス URL(要契約・有料) |
3-46 | CiNii Articles | 国立情報学研究所(NII)が提供する文献情報・学術情報検索サービス URL |
3-48 | PsycARTICLES | APA (アメリカ心理学会:American Psychological Association) による心理学分野の全文データベース URL(要契約・有料) |
3-48 | PsycINFO | アメリカ心理学会(AmericanPsychologicalAssociation:APA) のデータベース URL(要契約・有料) |
3-49 | KAKEN (科学研究費助成事業データベース) |
文部科学省および日本学術振興会による「科学研究費助成事業」の助成を受けた研究のデータベース URL |
4-55 | 実験群 | 研究者の側で条件を設定して,それが実現できる状況をつくり出すこと |
4-55 | 実験法 | 近代心理学の創始以来,心理学の中心的な研究法であり続けており,「科学的な実証」を最もよく表わした方法 |
4-55 | 統制群 | 実験群とは別のもう一方のグループには実験操作を施さないこと |
4-57 | 内的妥当性(internal validity) | 実験手続きにおいて,操作と統制が確かにできており,因果関係が確かにそこにあるといえるかどうかのこと |
4-57, 67 | 要求特性(demand characteristics) | 実験室の中にあって、ある特定の反応を被験者に要求する圧力をもたらすもののこと |
4-57, 71 | 実験者効果(experimenter effect) | 実験者が意図せずに, 被験者の行動に及ぼす実験統制外の影響のこと |
4-58, 81 | 尺度(scale) | 複数の質問項目群を協力者に示して回答を求め,こうした項目群をどのように得点化するかのルール |
4-58, 83 | 心理尺度 | 複数の質問項目群を協力者に示して回答を求め,こうした項目群をどのように得点化するかのルール |
4-58 | 外的妥当性(external validity) | 実験で認められた因果関係がどの程度一般化できるのか |
4-58 | 質問紙 | 質問項目をまとめたもの |
4-58 | 調査票(questionnaire) | 質問項目をまとめたもの |
4-58 | 調査法 | 対象者に言葉を用いて問いかけることで回答を得る研究法 |
4-59 | 評定法 | 段階的に評定を求める方法 |
4-60 | 時間的安定性(temporal stability) | 時間間隔を置いて2 回調査をし,得点が同程度であるかどうか確認すること |
4-60 | 内的一貫性(internal consistency) | 複数項目からなる心理尺度を用いる場合,個別の項目間で一貫性があるかどうか評価すること |
4-61 | オンライン調査 | PC や携帯端末から質問を掲載したWeb サイトにアクセスして回答する調査 |
4-62 | 逸話記録法 | その場で生じているすべての行動を時間的流れに沿って克明に記録していく方法 |
4-62 | 観察法 | 実験のように統制された環境ではなく,より自然な状況下で対象(人間や動物)を見て,その心を観察すること |
4-62 | 行動目録法 | あらかじめ記録対象とする行動をリストアップしておいて生起頻度や持続時間を記録する方法 |
4-62 | 参与観察法 | 観察者が場に入り込んで記録する方法 |
4-62 | 自然観察 | 場に一切の人為的操作を加えない方法 |
4-62 | 実験的観察法 | ある程度状況を限定することで対象とする行動を出現しやすくさせる方法 |
4-62 | 非参与観察法 | 観察していることを対象者に意識させない方法 |
4-63, 77 | 生態学的妥当性(ecological validity) | 研究知見を現実世界に適用できる程度のこと |
4-64 | 構造化面接 | 最も自由度が低く,あらかじめ質問の順序や項目内容,言葉遣いなどを決めて,すべての対象者に同じ内容を同じように質問する手法 |
4-64 | 半構造化面接 | 大まかな質問項目はあらかじめ用意するが,順序や言葉遣いなどはその場の流れに応じて柔軟に変更する手法 |
4-64 | 非構造化面接 | 最も自由度が高く,会話の糸口となる質問項目をいくつか準備するだけで,あとは対象者の自由な語りに任せる手法で,面接者は話の流れをほとんどコントロールしない |
4-64 | 面接法 | 面接者(インタビュアー)が対象者と対面して,両者の会話をとおしてデータを収集する手法 |
5-67 | 参加者効果(participant effect) | 自らが置かれた状況に応じて行動を調整し、日常生活での反応とは異なり特有のものになる可能性のこと |
5-67 | 社会的望ましさ(social desirability) | 「こうあるべき」という規範に反した行動はなるべくしないか,少なくともそれに反した行動をしていないようなふりをすること |
5-69, 117 | デセプション(deception) | 研究開始当初の説明(教示)で本来の研究目的や仮説を伝えずに,虚偽の目的を伝えること |
5-69, 117 | デブリーフィング(debriefing) | 参加者に嘘をつくことになるので倫理的問題をはらむ可能性があるが,その内容が参加者に過度のストレスやショックを与えるものではなく,なおかつ事後に真実を伝え,やむを得ず嘘をつく必要性があったことを丁寧に説明すること |
5-70 | キャリーオーバー効果 | 先行する質問が後続の質問への回答に影響を与えること |
5-72 | 二重盲検法(double blind test) | 実験者が研究の目的や仮説を知らずに実験を実施する方法 |
5-74 | 努力の最小限化(satisfice) | 参加者が協力に際して応分の注意資源を割かない行動のこと |
5-75 | IMC(instructional manipulation check) | 長い教示文を伴う質問項目への回答を求める際に,教示をきちんと最後まで読まないと要求された反応ができないような仕掛けをほどこす方法 |
5-76 | DQS(directed question scale) | 多数の項目からなる回答選択式の尺度に回答を求めるWeb 調査に,回答する選択肢を指示する項目を含めることで,質問項目に目を通してから反応しているかどうかを確認する方法 |
6-81 | 測定(measurement) | 数値データを収集するための行為 |
6-81 | 比率尺度(ratio scale) | 重さや時間のように,0 が「何もない」ことを示す尺度 |
6-82 | 間隔尺度(interval scale) | 0 があってもそれが「何もない」ことを意味するわけではない尺度 |
6-82 | 順序尺度(ordinal scale) | 測定データの数値が対象間の大小関係のみを表現するものである尺度 |
6-82 | 名義尺度(nominal scale) | いくつかのカテゴリーに分類することだけを目的とした尺度 |
6-84 | 度数分布 | データの値を図や表の形式で表したもの |
6-85 | ヒストグラム | 柱状グラフ |
6-86 | 代表値 | あるデータの特徴を表す代表的な数値 |
6-87 | 最頻値(モード) | 最も度数の多い値 |
6-87 | 中央値(メディアン) | データを大きさの順に並べ替えたときに,ちょうど真ん中にくる値 |
6-87 | 外れ値 | 他とかけ離れた極端な値 |
6-87 | 平均 | データのすべての値を足し加えて,データの個数で割ったもの |
6-88 | SD | 標準偏差standard deviation の頭文字 |
6-88 | 散布度 | 統計データの散らばりの程度を表す数値 |
6-88 | 標準偏差 | 分散の平方根をとったもの |
6-88 | 分散 | 偏差を2乗したデータの平均 |
6-90 | 四分位範囲 | 75% 分位数(Q3)から25% 分位数(Q1)を引いた値 |
6-91 | z値 | 1 つのデータの値に対して1 つの標準得点が求まること |
6-91 | 標準化(standardization) | あるデータの値からデータ全体の平均値を引き(つまり偏差を求め),その値をデータの標準偏差の値で割る手続き |
6-91 | 標準得点 | 平均値や標準偏差などの集団基準を用い,全集団の中での位置づけがわかるように変換した得点 |
6-92 | 散布図(scatter gram) | 相関を視覚的に表現した図 |
6-92 | 相関係数 | 2つの変数の相関関係の強さの指標 |
6-92 | 偏差値 | 標準得点を,直感的にわかりやすい数値になるように,平均が50,標準偏差が10 になるよう調整した(標準得点を10 倍して50 を足した)もの |
6-92 | 連関(association) | 数量的に表現できない2 つの変数の関わり合いの強さ |
6-95 | 疑似相関 | 相関を検討した2 変数とかかわり合いの強い他の変数(剰余変数のことだが,統計学の文脈では第三変数という表現を用いることが多い)が存在する場合に,当該2 変数には関連がなくても見かけ上非常に大きな相関係数が得られる場合 |
6-95 | 選抜効果 | データそのものがなんらかの事情で全体の一部でしかない場合のデータが影響する場合 |
7-97 | 推測統計 | 手に入れることのできたデータから得られた知見を一般化するための手続き |
7-97 | 標本(サンプル;sample) | 母集団のうち,扱うことができた範囲のこと |
7-97 | 母集団(population) | 収集したデータのうち,関心のある対象全体のこと |
7-97 | 無作為抽出(ランダムサンプリング;random sampling) | 研究結果をどういう母集団に対して一般化したいのかをよく考えて,その母集団をできるだけ代表するような,偏りのない標本を選ぶこと |
7-98 | サンプルサイズ | 標本の大きさ |
7-100 | 標本統計量 | 母集団から取り出した(抽出した)標本に関する特徴を表わす統計量 |
7-101 | 標準誤差(standard error) | 標本抽出に伴う統計量の変動の大きさを表わす標準偏差 |
7-102 | p値 | 帰無仮説を棄却するための判断測定値 |
7-102 | 帰無仮説(null hypothesis) | 母集団分布として2 変数正規分布を仮定し,母集団における相関係数ρがゼロであるという状況を想定すること |
7-102 | 統計的仮説検定(statistical hypothesis test) | 相関係数に限らず,標本における統計量に関する手続き一般のこと |
7-102 | 有意確率 | 帰無仮説を棄却するための判断測定値 |
7-102 | 有意水準(significant level) | 帰無仮説を棄却するかどうかを判定する基準 |
7-103 | 第1種の過誤(Type I error) | 真である帰無仮説を誤って棄却してしまう場合のこと.「あわてんぼう」の誤り |
7-103 | 対立仮説(alternative hypothesis) | 「母集団は無相関ではない(相関がある)」という判断を,帰無仮説と対立する仮説という |
7-104 | 検定力(statistical power) | 帰無仮説が偽であるときに正しく帰無仮説を棄却する確率 |
7-104 | 第2種の過誤(Type II error) | 帰無仮説が偽なのに誤って棄却しない場合のこと.「ぼんやりさん」の誤り |
7-106 | 効果量(effect size) | サンプルサイズに依存せず,また測定単位にも依存しない指標 |
7-107 | 検定力分析(power analysis) | サンプルサイズの決定や検定力の確認のこと |
7-107 | ネイマン-ピアソン理論 | 20 世紀前半に提唱された理論で頻度論とも呼ばれる |
7-107 | ベイズ統計学(Bayesian statistics) | 18 世紀イギリスの確率論研究家ベイズ(Bayes, T.)が提案した「ベイズの定理」と呼ばれる逆確率計算法を基礎にしたもの |
7-109 | 事前確率 | 「データを得る前」のそれぞれの仮説が正しい確率 |
7-109 | 尤度 | それぞれの仮説が正しいとした確率 |
7-110 | 事後確率 | データ が得られたもとで仮説が正しい確率 |
7-110 | 事後分布 | データを得た後での確率分布 |
7-110 | 事前分布 | データを得る前の状態を表わす確率分布 |
7-111 | ベイズファクター | 帰無仮説を設定する必要がないという意味 |
8-117 | インフォームド・コンセント(informed consent) | 対象者(対象者が乳幼児など説明を理解する能力がない場合には,保護者や後見人など)にわかりやすく説明し,同意を得ること |
8-122 | IRB | 倫理審査を行なう委員会(institutional review board) |
8-122 | 倫理審査 | 研究の実施計画に関する詳細が,倫理規程を満たす適切な内容であるかどうかの審査 |
9-128 | HARKing | Hypothesizing After the Results are Known(結果がわかった後に仮説を立てる) |
9-128 | 仮説の後づけ | 後づけで話をつくること |
9-128 | 問題のある研究実践(questionable research practices:QRPs) | さまざまなレベルの研究不正の総称 |
9-129 | p値ハッキング | こっそりと望むp 値を手に入れること |
9-129 | 後知恵バイアス(hindsight bias) | 物事が起きてからそれが予測可能だったと考えること |
9-129 | 確証バイアス(confirmation bias) | 仮説や信念を検証する際にそれを支持する情報ばかりを集め,反証する情報を無視または集めようとしないこと |
9-129 | 偽陽性(false-positive) | 仮説とは異なる立場からの解釈可能性を考えることはあまりなされず,「たまたま出た」だけで本当は意味がない結果 |
9-133 | 出版バイアス(publication bias) | 否定的な結果が出た研究は肯定的な結果が出た研究に比べて掲載されにくいという傾向のこと |
9-134 | 「お蔵入り」問題(file drawer problem) | 掲載されにくいからという理由で研究者たちはそれを公開することなく,デスクの引き出しの中に仕舞い込んでしまうこと |
10-136 | 再現可能性(reproducibility) | 論文に書かれている材料と方法で,第三者が追試をした場合に,元の結果を再現することができるかどうか |
10-142 | 開放性(openness)と透明性(transparency) | 研究材料や詳細な手続き,分析方法,あるいは収集したデータそのものなどを,誰でも利用できるかたちで公開すること |
10-142 | 付録(supplementary statistics) | 学術誌に掲載される論文は紙幅の上限が決まっていて,研究に関する情報をすべて掲載するわけにはいかない場合の公開方法 |
10-145 | 事前登録制度(pre-registration system) | 「正」の研究手続きをあらかじめ定めておき,これを第三者に向けて公開すること |
11-156 | テクニカル・ライティング | 感情や憶測を交えずに事実を正確に書くことあるいはその方法 |
11-157 | トピック・センテンス | パラグラフの内容の核心部分を一文で表わした文 |
11-157 | パラグラフ・ライティング | 段落(パラグラフ)が「一つの意味的なまとまりをもつ文の集まりである」ことに強く留意して段落を構成する文章作成技法 |
心理学の事典(辞典)・用語集(比較的最近刊行されたもの)
- 心理学ビジュアル百科(創元社)2016年
- 誠信・心理学辞典[新版](誠信書房)2014年
- 最新 心理学事典(平凡社)2013年
- 英←→和心理学用語集(2014年)培風館
- 心理学英和・和英基本用語集(福村出版)2010年